2020年4月9日木曜日

寿光イチオシの店 VOL.3 「大阪焼トンセンター」

自粛が明けたら、真っ先に行きたい立ち飲みイチオシの店「大阪焼トンセンター」さん!
焼トンやホルモン系の串焼きに、60種種以上の日本酒も超リーズナブルでっせ~。


裏ナンバの行列店! ホルモンと日本酒がそそる、絶品の立ち飲み処。


ミナミの新名所として賑わう“裏ナンバ”をご存知だろうか。ここ数年、吉本興行の本拠地であるなんばグランド花月の東側にイタリアンやスペイン風バルの名を掲げるこぢんまりとした店舗が軒を連ね、週末ともなれば安くてうまい酒場をさまよう健啖家でごった返す。その玄関とも言える一画にデンと座る「大豚(だいとん)」と銘された菰樽。そんな銘酒、あったっけ? と看板を見上げると、「大阪焼トンセンター」のユニークな店名に笑ってしまう。食欲をそそるホルモン焼きの匂いに誘われ店内へ入れば、懐かしい昭和レトロな立ち飲み屋が目の前に広がる。油と炭の匂いがしみた店内は、大阪の鉄板漫画“じゃりんこチエ”さながらである。



30種類ほどのホルモン串と一品料理、そして80種類の日本酒を気軽に楽しんで頂けるのが、当店のモットーです。炭火で焼いた豚のホルモンは、美味しい日本酒にめっちゃ合いますよ」
 そう言って、白い煙りの中から笑顔を覗かせるのが、店長の大歳 学(おおとし まなぶ)さん。日本酒に精通し、全国の蔵元を招いて店内イベントも催している酒匠だ。大歳店長をはじめ若いスタッフがサービスする大阪焼トンセンターは、20歳代の若い客から50歳代の日本酒ツウまで幅広い人気。その理由は、大阪庶民的な“お客様が自分で酒を注ぐセルフスタイル”だ。
「店先の冷蔵ケースに並んだ日本酒には、銘酒ごとに赤、黄色、緑など数種のシールが値段別に貼ってます。自分が飲みたい一升瓶を取り出し、指定のグラスになみなみと注いだら、シールの色を申告するだけです。一杯¥350円の格安な美酒もありますよ。ホルモン焼きとあれこれ楽しんでも¥1,800ぐらいですから、コストパフォーマンスの良さに、皆さん、思わず手が伸びます」
見ず知らずの人が肩を並べ、いつしか隣り合せで日本酒談義に花が咲く。そんなほのぼのとしたシーンも、大阪焼トンセンターの魅力なのだ。





信念はずっと「庶民の料理と酒で、誰もを笑顔に!」

1100人を超えるお客様をもてなす、大阪焼トンセンター。その魅力は料理、酒、雰囲気、サービスのすべてが庶民的であること。それは店長として4年目を迎えた大歳店長の信念とも重なる。

「高校時代から地元・姫路市で、ホテルの洋食レストランの調理アルバイトを始めました。それがきっかけで、料理人に憧れました。フレンチを皮切りに焼鳥や和食店を経験し、独学ながら、自分が目指す理想の店にようやく辿り着きました」
 調理師学校ではなく、あくまで現場主義の叩き上げ。上司や先輩から料理の技は教えてもらえず、必死に盗んで修業した。そんな努力を重ね、神戸の北野ホテルでもコックを務めた大歳店長だが、本当の美味しさとは何なのか? と自問自答を繰り返すようになった。
「悩んだ末にいつも有難かったのは、人のご縁です。思えば転機が訪れた時は、いつも僕の目指したい道を示してくれる恩師や先輩たちがいました」
 大阪焼トンセンターへ勤めたのも、そんな縁つながり。姉妹店の“たゆたゆ”へ紹介され、ホルモン料理と日本酒をメインにした画期的な居酒屋に驚いた。お客様と接する内、立ち飲みの短時間であっても、日々の楽しみや癒しとなる酒場の在り方こそ、自分が理想とする料理店の姿だと得心した。それには作り手の顔が間近に見える料理と酒が大切と語る通り、大歳店長は混雑する店内でスタッフと額に汗しながら奮闘する。そんな大歳店長を、酒の神様は放っておかなかった。今では、全国の美味しい日本酒を選ぶ舌も会得し始めている。その秘訣は? と筆者が訊ねると、人懐っこい表情がこぼれた。
「母親が根っからの日本酒ツウでして(笑)。その遺伝子ですかね」
 なるほど! これは筋金入りの酒匠の血筋だ。


蔵元も絶賛! 絶品ホルモンの秘密は、現場主義。

ホルモン串と相性がいいのは、コクのある生もと造りや山廃仕込みの純米酒、吟醸造りの生原酒だ。確かに、筆者が頂いたチョウ丸(ぶつ切りの腸)、ノドブエ(声帯の軟骨)、ガツシン(胃袋の一部)など、噛めば噛むほど旨味がとけ出すホルモンと抜群の相性だ! 一番人気のメニューは「おまかせ五本串盛り(\780/税込)」。その日ごとに変わる特選のホルモンがたっぷりで、これだけで日本酒二合は飲めてしまうと、大歳店長は胸を張る。




「部位が毎日変わるのは、豚の本場・鹿児島県など信頼する畜産処理場からのおすすめによります。新鮮で珍しいホルモンを食べれることも、食い倒れの大阪人にはうれしいでしょう」
 さらに筆者が舌を巻いたのは、トロットロに煮込まれた「肩なんこつのコラーゲン皿」(¥380/税込)だ。大阪焼トンセンターでは、スタッフが畜産処理場へ毎年足を運ぶ現場主義。そこから生まれた限定品だ。ホルモンにもならないと捨てられている肩の軟骨を、丸一日じっくりと煮込めば、プルップルのコラーゲン料理に大変身! 美白と美肌にこだわる女性客が絶賛する、超格安なごちそうになった。それが証拠に、昼下がりの1500からオープンする大阪焼トンセンターは、土・日ともなれば、女性グループや独り飲みする女傑もやって来る。蔵元も絶賛する安うてうまいホルモン串と日本酒の立ち飲みへ、みんなで連れ持っていこら!



 ・アドレス

大阪焼トンセンター  https://uranmb.com/764
大阪市中央区難波千日前3-19
電話:06-4396-8109
営業時間:15002500L.O 24;30
定休日:不定休(基本的に年中無休)

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